宇宙船と砂漠で足跡

こんにちは。 こんばんは。 おはようございます。 flyingsapceshipと申します。 こちらのはてなブログでは好きなもの、きらいなもの、気になるもの、考えたことがあれば、私ならではの少ない語彙と拙い文章による書置きスタイルでお送りしようと考えています。

あかく咲く声について

こんにちは。
こんばんは。
おはようございます。
flyingsapceshipと申します。
好きなことについて、私ならではの少ない語彙と拙い文章で書き殴っていくスタイルでお送りしています。

 

『あかく咲く声』は、flyingspaceshipが完結して18年が経った今もなお、再ブレイクを期待する漫画作品だ。
こういう書き方は好きではないが、作者は『夏目友人帳』の緑川ゆき(敬称略)だ。

 

単行本で全3巻。文庫版で全2巻だ。

 

あかく咲く声 1|白泉社

 

おそらく、私ほどの素直さでオタクとしての脊髄反射が備わっている人は、この文章は今頃読んでおらず、購入決済しているだろう。

 

さて、今この文章を読んでいる方々は「一般教養」と粘着性のある薄笑いを浮かべて、本棚の中の『あかく咲く声』単行本と文庫を眺めていると思う。

 

そんな方々には常識と思うが、オタクの特徴の1つとして、『はまった作品の作り手の過去作も漁る』がある。


夏目友人帳』はかなり有名になったので、あの作風が好きになった人は過去の作品にもかなり注目したのではないだろうか。

その証拠なのか、『夏目友人帳』ヒットののち『あかく咲く声』だけでなく、過去作品が続々と文庫化された。


なかでも『夏目友人帳』と世界観、価値観の似た『蛍火の杜へ』は完全版の刊行、OVA化もされた。

 

そんな様子を見ていた私は
「わー(^~^)じゃあ『あかく咲く声』も、もうそろそろだナー」
となんの不安も不満も持たず、ふわふわと生きていた。

 

それが、私の生き方が、間違いだったのだろうか。

 

だれも、なにも、『あかく咲く声』について、デカい声を発していない。
少なくともインターネッツ界隈では『夏目友人帳』のアニメ新クールの際に沸いても、『あかく咲く声』については見つけられない。

 

 

もしかして、全員息をしていないのではないか。

 

 

つまりはまだ、誰も産声をあげていないということだ。

 

では、母親の顔を覚える前に『あかく咲く声』の魅力を改めて覚えておく必要がある。

 

ただ、ここで大量の情報を得て、満足されてしまうのは困る。
物語の主軸となるキーワードだけ、いくつか挙げよう。

 

・白髪キツネ顔
・学生服
・超能力
・警察の特殊部隊
・学校に指名手配犯
・赤い花びら

 

オタクとしての濃い血脈を受け継いでいる者は、キーワードだけで即決済判断ができるだろう。

 

詳しいあらすじは購入するか、私の友人知人であれば借りる、の手段で把握してほしい。

 

ここまでは、わりと私とオタクの方向性や種類が似ている人に向けて書いた。
ネタバレせずに人におすすめすることの難しさを痛感している。

 

ここまでで、「なにを言っているのかわからない」「手抜きで紹介するな」という人向けにも魅力を語るとしたら、まず挙げるのが、この作品の演出の濃さだ。

 

漫画は絵と文章はもちろんだが、『場面の切り取り方』が世界観の空気を作ると思う。

 

1シーン、1カット、描くのは、煽りか俯瞰か、台詞の語り手か聴き手か、そもそも人か景色かモノか。


更には、目に見えるモノなのか、目に見えないモノなのかも自由だが、そういった場面演出は物語の流れを作るうえで、特にウェイトは大きい。

 

映画を観ているような気持ちでもあり、物語を読み進める側としての第三者というよりも、空気になって登場人物の周りを浮遊しているような気持ちになる。

見えないモノを描くときの『小物』の選び方も良い。

 

もうひとつ挙げるなら、少女漫画だからといって、『恋愛イベント』で距離を縮めようと奮闘するのではなく、『伝えるべき言葉』を選んで信頼関係から距離を縮めようとする相関図が好ましい。

 

『少女マンガだから恋愛イベント、満載』になったら、少年・青年漫画の『ラッキースケベ』ジャンルと同じだ。
それはそれで、ギャグセンスが問われる高度なジャンルではある。

 

読み切りからの連載作品だからかもしれないが、生き急いでいる感じがしない。

キャラクターひとりひとりが物語の展開にとらわれすぎず、独自の考え方をちゃんと抱えている。

 

単行本版なら他の読み切り作品も収録されているので、各作品でキャラクターの個性に注目しても楽しめる。

 

私は決して『夏目友人帳』が好きではないわけではない。


ただ、最初の数巻を読んだときに「これ長くなりそうだな…」と感じ、その後の白泉社の動きを見ても長期連載となる予感しかなかった。

 

実は、巻数が増えるとなかなか手出ししづらいという理由だけで、手を出していない。

 

私が漫画オタクになるきっかけとなった作品が、悪い例の『それ』で、長期連載作品を警戒するようになった。

 

私が『あかく咲く声』をいくつかある好きな理由のひとつに「ちゃんと完結している」という点がおおいにある。

 

きちんと終わっているのだから、映像化もしやすいのではないだろうか。

 

だから未だに期待をしている。

 

「映像化して酷評」というのは予定調和になりつつあるが、私はこの作品をたくさんの人に知ってほしいから、コケてもいいと思ってる。

 

もし、このブログをきっかけに『あかく咲く声』を知ったという産声をあげたばかりの人は、作品をまず読んでほしい。

 

そして、『勝手にキャスティング』とかTwitterでタグをつけたり、なぜ『夏目友人帳』制作スタッフは着手しないのか、などをたくさんつぶやいてほしい。

 

私は声優もアニメも詳しくないのでそんなつぶやきをしたことがないけれど。

 

本日も読んでいただきありがとうございます。

 

愛しています。