宇宙船と砂漠で足跡

こんにちは。 こんばんは。 おはようございます。 flyingsapceshipと申します。 こちらのはてなブログでは好きなもの、きらいなもの、気になるもの、考えたことがあれば、私ならではの少ない語彙と拙い文章による書置きスタイルでお送りしようと考えています。

我儘について

こんにちは。

こんばんは。

おはようございます。

flyingsapceshipと申します。

こちらでは好きなもの、きらいなもの、気になるもの、考えたことがあれば、私ならではの少ない語彙と拙い文章で書き殴っていくスタイルでお送りしています。

 

我儘な女は可愛いし、可愛い女は大概我儘だ。

男だろうが女だろうが、その容姿に惑わされた他人の庇護欲につけこんでくる。いや、たとえ惑わされていない女相手であっても、平気で我儘を言うから、「なんなのあの女」と正当な不満を漏らした者は、気が付いたら『異世界のような四面楚歌』となることもある。

 

男もそれなりに我儘な奴もいると思うが、それも成人済みなら顔面に自信がある奴しか表の世界に出てきてはいないだろう。

 

男も女も、それなりに大人になっても我儘を撒き散らしつつも、死刑になることはないので、時々、いる。

 

しかし、ふと思ったのだが、我儘を言う人間は、それを我儘だと自覚しているのだろうか、ということだ。

我儘だと分かった上で、行動、言語化しているのか、それとも、そういう生き方しか知らないから無自覚なのか、もしくは、自分でも制御したいと思っているのに頭より先に行動や言動に出てしまう葛藤があるのか。

 

さて、私自身はどうか考えてみる。

当然、顔面のことは自信以前に自己否定しか出てこないので、他人が当然のように自分の我儘に付き合ってくれるとは思っていない。

我儘の一例としては、他人に自分のしたいことを依頼することだと思う。

そう思うと、私は人になにか頼むのがめちゃくちゃに苦手だ。仕事でさえ、どんな相手であっても頼み方にはかなり神経を使う。

というか、したい事があったら自分である程度やって、できない事が起きた時に誰かにアドバイスを願うくらいで、物事の段取りから全てを依頼すること自体がかなり少ないかもしれない。

プライベートなら、なにかを求めようとする前は必ず「あれ、これ私の我儘じゃない?」というストッパーがかかり、結局一生口に出さずに自分も忘れる。もしくは、上記のように自分で全部やって完結してしまう、可愛くない30歳の典型・自己完結型だ。

 

そういえば、昔の職場に、二児の父の40歳過ぎの上司がいた。

その上司は40歳過ぎにしては、顔は端正でどこか女性ぽいラインで、所謂「ハンサム」(イケメンとは違う)だった。さらに、肌のエイジングケアとスタイルの維持など、自分の容姿を気にかけていて、それでも不自然に感じさせない不思議なタイプの人間でもあった。

 

そんな上司が、私と同僚のふたりに、とある2ヶ所の売場に商品を配置するよう指示した。その2ヶ所は決して大きくないが、等間隔で対になって並んでいる場所で、商品の組み合わせによって動きが大きく変わる場所だった。

上司は商品をいくつも持ち出して、「これとこれとこれで俺迷っちゃって〜。ふたりでなんか上手くやってくれない〜?」と、いつもの、語尾をだらしなく伸ばす独特の話し方で指示した。

そんな感じだが、実は仕事へのこだわりは強く、信頼できる上司で、私と同僚は従順な部下でもあったので、その指示だけで『迷っているもの』のなかから『売れる組み合わせ』で『上司好み』に『見栄え良く』作るのだと、すぐに理解した。

 

すぐに取り掛かり、あまり時間はかからなかった。

商品の組み合わせも2通りくらい作り、あとは上司に確認するという段になった。

 

それを見た上司は「ええ〜、いいじゃんいいじゃん〜」と嬉しそうだった。

しかし、「でも、これも入れられない?」と、候補から外した商品を改めてねじ込もうとした。

私と同僚は「ちょっと待て」と上司を制した。売場面積に対して種類を増やし過ぎると、見栄えも数値も悪くなるのは明白であった。

 

「上司さん、2種類までで、絶対入れたいのはどれですか?」

論理的な消去法の説明までして、最後の砦になる『上司の好み』を聞いた。

 

「ん〜、全部がいい!」

 

二児の父でも、40歳を過ぎていても、こんなに天真爛漫に我儘を言える大人がいるだろうか。

 

私と同僚の答えは当然「無理!」「我儘言わないでくださいよ」だったが、上司に不満を残させるわけにはいかないので、期間を決めてローテーションで展開していくことを約束した。

 

そんな感じで、上司は天真爛漫に要求をしてきたり、「も~疲れちゃうよ~」と不満を漏らしていたりと奔放だったが、それなりに楽しそうだった。

我々も、なんだかんだで上司の我儘をうまくコントロールしつつ、仕事に落とし込むのは楽しかった。ただルーチンをこなすより、時々のスパイスとして、上司の突然の我儘を含む指示は有効だったかもしれない。

 

ある程度立場がある人間のほうが、我儘は有益だ。

ただし、高圧的な我儘と天真爛漫な我儘だったら、後者のほうが、懸命に動いてくれる人は多い気がする。

だからと言って、かなりオジサンオバサン化した大人が『ん~、全部!』とあの上司のテンションを真似するのは、自身にも周りにも、なんとなく居心地の悪い空気を作りそうだ。

 

大人になってからの我儘は、生来の才能とも言えるのかもしれない。

 

本日も読んでいただき、ありがとうございます。

愛しています。