隔離と紅葉
こんにちは。
こんばんは。
おはようございます。
flyingsapceshipと申します。
こちらでは好きなもの、きらいなもの、気になるもの、考えたことがあれば、私ならではの少ない語彙と拙い文章による書置きスタイルでお送りしています。
去年の今日、一時退院していた。
去年の12月1日から約1週間程、私はアトピー性皮膚炎を理由に入院していた。
つい先日、毎日の通勤途中の街路樹を見て、「ここの樹は、去年はもっと黄色かった気がする」と、去年の記憶をスムーズに引き出せた。
普段なら、毎年同じことでもすっかり忘れているのに、ふっと思い出して不思議な気持ちになった。
その時に、去年入院して、一時退院した時にその、『ここの樹』を見て、黄色く紅葉している姿を、スマートフォンのカメラに収めたのだと改めて思い出した。
一時退院の日までは、数日のことだが、ほとんど外に出られなかった。
不都合や居心地の悪さなどは特になく、むしろ比較的快適な入院生活だったのだが、やはり「自分が普段から暮らしている家と街とは違う」というプレッシャーは、微々たるものでも積もっていたのだろう。
一時退院した日は、12月にしては暖かく、よく晴れていた。
病院の廊下ではない地面を、きちんと踏みしめられるのが嬉しかったし、なんとなく解放された気持ちになっていた。
清々しい気分だった。
今思うと、入院生活は外には出られなかったが、かなり規則正しく、食事もバランスの良い1日3食を摂っていたため、健康状態も、精神状態も非常に良く、ポジティブな気持ちが出ていたのだ。
いつもの街路樹が、青い空によく映えた黄色に色づいていて、とても嬉しかったのを覚えている。
何度も言うが、病院は決して苦痛な環境ではなかった。ただ、白く清潔な壁とカーテンに囲われた、ベッド周辺しか移動できなかった数日を思うと、鮮やかな景色は私の脳裏にしっかりと焼きつくのも当然だった。
今年のあの、『ここの樹』の黄色さは、今が最大の彩度なのだろうか。
もう少ししたら、去年と同じ彩度まで上がるのだろうか。
去年の自分と、今の自分の生活環境が一時的といえど、ずいぶんと違うという事実は、しばらく不思議な気持ちになるだろう。
本日も読んでいただき、ありがとうございます。
愛しています。